住まいギーク

ブランズタワー豊洲の裏話。賃貸100件超で借り手不在だった過去

ブランズタワー豊洲の裏話。賃貸100件超で借り手不在だった過去

東京都

作成日:2026/03/11 15:03 / 更新日:2026/03/19 07:03

現在は圧倒的な成約単価を誇るブランズタワー豊洲ですが、2022年の引き渡し直後には、所有者たちが肝を冷やす大量の空室という事態が発生していました。全1152戸という超大規模物件ゆえに起きた、供給過多と成約長期化の裏側を振り返ります。

1. 引き渡し直後、SUUMOに溢れかえった100件超の募集

1-1. 2月・3月の入居開始とともに急増した「重複込み160件」の衝撃

2022年3月の引き渡し開始直後、不動産ポータルサイト上には目を疑うような数の賃貸募集が並びました。竣工当時のインターネット上の報告によれば、ポータルサイトでの掲載数は一時期、重複を含め160件を超えていたとの声が見られます。

投資目的で購入したオーナーが一斉に募集を開始したため、検討者の目には常に「大量に余っているマンション」として映ってしまいました。さらに、業者による重複掲載がその数値を膨らませ、所有者の不安を増幅させる結果となったのが当時の状況でした。

1-2. 1LDKを中心に募集がダブつき、豊洲エリア全体が供給過多に

特に1LDKなどの単身・小規模世帯向けの住戸が市場に溢れかえり、供給のバランスが大きく崩れていました。投資効率を重視して選ばれたこれらの部屋は、実需層の入居スピードに比べて募集戸数が圧倒的に多すぎたのです。

また、同時期には周辺の既存マンションからも住み替えによる募集が出ており、豊洲エリア全体の賃貸需要を一時的に上回っていました。その結果、本来なら人気を博すはずの新築物件が、供給過多の波に飲み込まれる形となりました。

2. 借り手がつかない高すぎる家賃と成約長期化の苦い記憶

2-1. 強気な賃料設定が裏目に出た、借り手不在の数ヶ月間

当時のオーナーたちの多くは、新築プレミアムを見込んだ強気な賃料設定を行っていました。しかし似たような条件の部屋が並ぶ中で、周辺相場から乖離した賃料は借り手から敬遠されることになります。

実際に募集開始から数ヶ月が経過しても成約に至らない部屋が目立ち、インターネット上でも成約状況の鈍さを危惧する声が見られました。一方で借り手側は豊富な在庫の中からより安価な部屋をじっくり選べる状況にあり、オーナー優位の市場は完全に崩れ去っていました。

2-2. 最終的には賃料を下げて決着。投資家が直面した厳しい現実

なかなか埋まらない空室を前に、焦りを感じたオーナーたちは次々と賃料の引き下げに踏み切らざるを得なくなりました。2022年春の繁忙期を過ぎても残っていた物件については、数万円単位の値下げを行ってようやく成約に至るケースも散見されました。

当初の利回り計画を下方修正せざるを得なかった投資家にとって、これは非常に厳しい現実を突きつけられる結果となりました。さらに空室が続くことで数ヶ月分の家賃収入を損失するという、想定外のコストが収支を圧迫したのも当時の裏話です。

3. 大規模タワマン特有の弱点。同じマンション内での「相撃ち」

3-1. 所有者同士が競合相手になる1152戸という巨大な母数

大規模マンションにおける最大のライバルは、皮肉にも「隣の部屋のオーナー」となりました。1152戸ほどの大規模タワマンの場合、同じ間取りや似た眺望の部屋が常に競合相手として存在し続けることになります。

自分の部屋を決めてもらうためには、他よりも賃料を下げるか、設備や条件で差別化を図るしか方法がありません。このように、内部での相撃ちが起きたことが、ブランズタワー豊洲の成約難易度を一層引き上げた要因と言えます。

3-2. 空室リスクが利回りを圧迫。投資判断を狂わせた供給の壁

スペックがどれほど優れていても、一時的な供給の壁には抗えないという不動産投資の教訓を刻むこととなりました。表面的な利回りが高く見えても、成約までの空室期間が発生すれば、実質的な投資リターンは大幅に損なわれます。

竣工当時の議論では、こうした空室リスクに対する見通しの甘さを指摘する厳しい意見も多く見られました。現在のような安定した成約状況に至るまでには、数ヶ月にわたる需給の調整期間が必要であったことを忘れてはなりません。

4. まとめ

ブランズタワー豊洲の「賃貸100件超え」という過去のエピソードは、超大規模タワーマンションが抱える宿命的なリスクを如実に物語っています。引き渡し直後に投資目的の住戸が一斉に市場へ放出されたことで、一時的な供給過多と賃料の下落、そして成約の長期化を招くこととなりました。

1152戸という圧倒的なスケールメリットは資産価値を高める要因になりますが、同時に賃貸市場においてはオーナー同士の激しい競合という諸刃の剣となります。現在の高い資産価値だけを見るのではなく、入居初期に発生した供給ショックの実態を理解しておくことは、大規模物件の投資判断において極めて重要な視点です。

マンション購入をお考えの方へ

LIFULL HOME’S 住まいの窓口 #PR

「マンション探し、そもそも何から始めたら...」「今後のライフプランも考えるとどれくらいで予算を組めば...」といった悩みはございませんか? ぜひ利用満足度99%の無料相談所、「LIFULL HOME's 住まいの窓口」をおすすめさせてください。 日本最大級の不動産情報サイト「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」が運営。 住まい選びのプロに中立な立場で相談することが出来ます。 無料なだけでなく、 ・店舗に行かずともオンラインで相談可能「営業行為は一切いたしません」と謳っている であるため、気軽に相談をする事が可能です。 こちらのURL( https://counter.homes.co.jp/voices-online/ )から実際の利用者の口コミを確認出来ますが、私の方で気になった声をいくつか引用いたします。(*2026年1月23日時点で掲載を確認)

相談は何度でも無料ですので、客観的な情報を得るための一つの手段としてご活用ください。

この記事を書いた人

住まいギーク管理人

住まいに関する情報を届けるメディア、住まいギークを運営。
ソース元を可能な限り明記し、信頼出来る記事作成を心がけています。

住まいギーク