
TPH武蔵小杉タワーズが受賞!ABINC賞受賞マンションに住むメリット
作成日:2025/11/15 08:11 / 更新日:2025/11/15 08:11
1. マンション選びの新基準「ABINC賞」とは?
近年、不動産選びにおいて、立地や設備だけでなく、環境への配慮や持続可能性といった新たな価値基準が注目されています。その中で、生物多様性への貢献度を客観的に評価する指標として「ABINC賞」の存在感が高まっています。この賞は、マンションが提供する住環境の質や、企業の環境に対する姿勢を示す重要な証となります。
1-1. 生物多様性を評価する第三者認証制度
ABINC賞は、いきもの共生事業所認証(ABINC認証)を取得した施設の中から、特に優れた事例を表彰する制度です。主催は、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)で、企業の生物多様性への取り組みを促進することを目的としています。認証の基準となるのは、企業と生物多様性イニシアチブ(JBIB)が作成したガイドラインです。
このガイドラインに基づき、専門家が緑地の設計や管理、利用方法などを第三者の視点から厳格に評価します。つまりABINC認証は、その施設が客観的な基準を満たした、質の高い緑地空間を有していることの証明といえます。ABINC賞は、その認証施設の中でも先進性や社会への波及効果が大きいと認められた、いわば模範的な取り組みに対して贈られる名誉ある賞です。
出展:三菱地所レジデンス株式会社 2025年11月13日発表 プレスリリース
https://www.mec-r.com/news/2025/2025_1113.pdf
1-2. ABINC賞受賞が示すマンションの付加価値
ABINC賞の受賞は、単に緑が多いというだけでなく、その緑が地域の生態系に配慮して計画的に創出されたものであることを意味します。それは、周辺環境との調和を重視し、多様な生き物が生息できる空間づくりを目指した結果です。このことは、マンションの購入を検討する人々にとって、質の高い住環境を保証する一つの指標となります。
さらに、この受賞はデベロッパーの環境に対する高い意識と継続的な取り組みの証左でもあります。例えば、三菱地所レジデンスは集合住宅の認証制度開始以来、12年連続でABINC認証を取得しており、ABINC賞も4回連続で受賞しています。このような実績は、企業が長期的な視点で資産価値の維持や向上に取り組んでいることを示唆しており、購入者にとって大きな安心材料となるでしょう。
2. なぜ「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」は選ばれたのか
2025年10月、三菱地所レジデンスなどが開発する「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」が第4回ABINC賞で「優秀賞」を受賞しました。数ある認証施設の中から、このマンションが特に高く評価された背景には、都市部の大規模タワーマンションでありながら、生物多様性へ多角的に貢献する緻密な計画が存在します。
2-1. 都市の生態系に貢献する圧倒的な緑地空間
本物件が評価された最大の要因は、その緑地の質と量にあります。敷地面積約2万㎡に対し、生物多様性に貢献する緑地などの面積を示す「生物多様性貢献面積」は6,533.41㎡に及びます。これは敷地全体の32.3%を占める高い比率であり、都市開発において特筆すべき水準です。
この広大な緑地空間の中には、約1,200㎡もの芝生広場「コスギコミュニティパーク」が整備されます。ここは住民や地域の人々が憩い、交流するオープンスペースとして機能します。さらに、水辺の散策路「エコロジカルガーデン」を設けることで、多様な生き物が生息できる環境を創出しています。6,000㎡を超えるまとまった緑地は、都市の生態系ネットワークにおいて重要な拠点(ビオトープ)としての役割を担います。
2-2. 地域の自然と調和する在来種中心の植栽計画
緑地の面積だけでなく、その構成内容も評価の重要なポイントとなりました。本物件では、周辺の自然環境や土地の歴史に関する調査を実施し、その土地本来の生態系と調和した緑地づくりを目指しています。具体的には、最大の緑地を構成する樹木や草本の80%以上を、その地域に古くから自生する在来種で構成しています。
在来種を積極的に採用することは、地域の生態系を保全する上で極めて重要です。外来種による生態系の攪乱リスクを低減し、地域の気候や風土に適した持続可能な緑地を維持することにつながります。また、高木や低木、草本といった多様な種類の植物をバランス良く配置し、中には高さ10メートルを超える樹木も含まれる計画です。これにより、鳥や昆虫など多様な生き物にとっての住処や食料源が提供されます。
2-3. 生き物が集まる環境づくりと住民参加の仕組み
本物件では、植物だけでなく、動物の生息にも配慮した環境づくりが行われています。鳥や蝶を誘引するために、季節ごとに花が咲き、実がなる植物を計画的に採用しています。さらに、鳥が巣作りをしやすいように巣箱を設置したり、ガラスへの衝突を防ぐバードバスを設けたりと、具体的な配慮がなされています。
また、ハード面の整備だけでなく、ソフト面の取り組みも評価されています。マンションの引き渡し後には、広大な緑地を活用した環境教育プログラムが定期的に実施される予定です。これにより、居住者は自らが住む場所の自然環境への理解を深めることができます。住民が主体的に関わることで、緑地の価値がより高まり、持続的な管理へとつながる循環が生まれることも期待されています。
3. ABINC賞受賞マンションがもたらす購入者の4つのメリット
ABINC賞の受賞は、マンションが持つ環境性能の高さを証明するものですが、それは具体的に居住者の生活にどのような利益をもたらすのでしょうか。ここでは、不動産購入者にとってのメリットを4つの側面に分けて具体的に解説します。これらのメリットは、日々の暮らしの豊かさから長期的な資産価値にまで及びます。
3-1. メリット1:自然を身近に感じる豊かな暮らしの実現
最大のメリットは、都市の中心部にありながら、日常的に自然とのつながりを感じられる質の高い住環境が手に入ることです。敷地内に計画された多様な植栽は、四季の移ろいを鮮やかに映し出し、居住者に精神的な安らぎをもたらします。窓から見える緑や鳥のさえずりは、日々のストレスを和らげる効果が期待できます。
プレスリリースによれば、「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」には広大な芝生広場や水辺の散策路が整備されます。これにより、週末に遠出をしなくても、敷地内で気軽にピクニックを楽しんだり、子どもと水辺の生き物を観察したりといった時間を過ごせます。このような環境は、心身の健康を維持し、生活の質(QOL)を大きく向上させる重要な要素となります。
3-2. メリット2:住民同士の交流を育むコミュニティの活性化
豊かに整備された緑地空間は、住民同士の自然な交流を促す舞台となります。「コスギコミュニティパーク」のような開かれた広場は、子どもたちの遊び場となるだけでなく、親同士のコミュニケーションが生まれる場にもなります。こうした日常的な交流の積み重ねが、良好なご近所付き合いの土台を築きます。
さらに、引き渡し後に予定されている環境教育プログラムは、共通の関心事を通じて住民がつながる絶好の機会です。自然観察会や植栽の手入れイベントなどに参加することで、世代を超えた交流が生まれ、コミュニティ全体の一体感が醸成されます。災害時など、いざという時に頼りになる強固なコミュニティは、マンション生活における大きな安心材料です。
3-3. メリット3:子どもの成長を促す貴重な自然体験の機会
子育て世代にとって、身近な場所で子どもが安全に自然と触れ合える環境は非常に魅力的です。敷地内で多種多様な植物や昆虫、鳥などを観察できることは、子どもの知的好奇心や探求心を刺激します。図鑑でしか見たことのなかった生き物を実際に見つける体験は、豊かな感性や生命を尊ぶ心を育む上で貴重な機会となります。
定期的に開催される環境プログラムへの参加は、遊びながら環境問題について学ぶことにもつながります。専門家から地域の生態系について教わることで、自分たちの住む環境への愛着が深まります。都市部では得難いこれらの体験は、学校教育だけではカバーしきれない、実践的な学びの場として機能し、子どもの健全な成長を力強く後押しするでしょう。
3-4. メリット4:長期的な視点で見た資産価値の維持向上
環境への配慮は、現代社会において企業のブランドイメージを左右する重要な要素であり、不動産の価値評価にも影響を与えます。ABINC賞のような権威ある外部機関からの評価は、そのマンションが持つ付加価値を客観的に証明するものです。これは、将来的な売却や賃貸を考えた際に、他の物件との差別化要因となり、資産価値を維持・向上させる上で有利に働く可能性があります。
また、三菱地所レジデンスの取り組み「BIO NET INITIATIVE」では、地域の生態系に配慮するだけでなく、維持管理コストの低減も考慮されています。例えば、害虫が発生しにくい樹種を選定したり、雑草の繁茂を抑える工夫をしたりすることで、長期的な管理負担を軽減します。これは管理費の安定化にもつながり、居住者の経済的負担を抑えるという観点からも、資産価値の維持に貢献します。
4. 三菱地所レジデンスが推進する「BIO NET INITIATIVE」
「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」のABINC賞受賞は、個別の物件の取り組みが評価されただけではありません。その背景には、三菱地所レジデンスが10年以上にわたり全社的に推進してきた、生物多様性保全への体系的な取り組み「BIO NET INITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」の存在があります。
4-1. 10年の実績を持つ生物多様性保全の取り組み
「BIO NET INITIATIVE」は、同社が供給するマンション「ザ・パークハウス」において、2015年から運用を開始した独自の取り組みです。都市における自然環境を再生し、人と自然が共生する社会の実現を目指すことを目的としています。この取り組みは、分譲マンションだけでなく、賃貸や戸建てなどにも対象を拡大し、導入実績は270件を超えています。
この活動の有効性を検証するため、千代田区番町の既存物件で生き物のモニタリング調査を実施したところ、多くの野鳥が確認されました。専門家からは「マンション緑地が都市部においても野鳥の生活の場として機能している」との見解が得られています。こうした科学的知見に基づいた継続的な改善が、信頼性の高い緑地づくりを支えています。
4-2. 都市の生態系ネットワークを形成する5つのテーマ
「BIO NET INITIATIVE」は、マンションの規模に関わらず適用される5つのテーマを軸に構成されています。それは「守る」「育てる」「つなぐ」「活かす」「減らす」という5つの視点です。具体的には、侵略的な外来種の採用を避け、日本の在来種を大切にすることで地域の生態系を「守り」、多様な生き物や植物を「育て」ます。
そして、一つひとつのマンション緑地が孤立するのではなく、周辺の公園や街路樹などと連携し、生き物の移動経路となることで都市の生態系ネットワークを「つなぐ」役割を果たします。さらに、自然観察会などを通じて緑地をコミュニティ形成に「活かす」ことや、維持管理コストを「減らす」ことにも配慮されています。この多角的なアプローチが、持続可能な緑地空間の創出を可能にしています。
5. まとめ
「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」のABINC賞「優秀賞」受賞は、都市型タワーマンションが地域の生物多様性向上に大きく貢献できる可能性を示した事例です。これは、単に緑地を設けるだけでなく、生態系への科学的な配慮と、住民参加を促す仕組みづくりを両立させた結果といえます。
購入者にとって、この受賞は豊かな住環境や良好なコミュニティ、子育てへの好影響といった直接的なメリットをもたらします。同時に、環境配慮型物件という付加価値は、長期的な資産価値の安定にも寄与することが期待されます。これからのマンション選びでは、駅からの距離や間取りといった従来からの指標に加え、ABINC賞のような客観的な評価を参考に、環境価値という新たな視点を持つことが重要になるでしょう。
この記事を書いた人

住まいギーク管理人
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